VAMOS ブラジる!?でVAMOS ピカイア!
(撮影 MENGO)
小澤敏也が最期に出演した公のイベント『VAMOS ブラジる!? 』だからこその、
この日、スペシャルな「VAMOS ピカイア!」でした。
パンデイロ持って、みんなで叩けるライブなので、
会場には、パンデイロを持った人がいっぱい!
ジングルジムのメンバーも、いっぱい!
(撮影 MENGO)
2013年に、小澤がこの場所「バオバブ」で、DUOハイスのお二人と一緒に演奏をした時には、
私は、譜面台の横にスタンバイをしていました。
パンデイロを普通に叩いているので、お客様にはわからないのですが、
小澤はもうすでにこの時には、譜面の紙がつまめませんでした。
「命を削って演奏した」
と言っていたので、その思いがまだこの場所にはのこっているようでした。
つるさん。
ナベさんがね。
つるさんの好きな人ばっかり集めて、とびきりのライブをつくってくれたよ。
大阪から、「やーそ」。
名古屋から、「ハセタク」。
そして、客席には、つるさんが、「人生に責任を感じる」と言っていたエチオピア中西文彦さんが、ビール呑んでたよ。
ジングルジムのみんなも、もちろんかけつけたよ。
そして、同窓会のように久しぶりにいろんな方に出会って、
「遺言だったタンバリン祭りをやりました」って、報告したし、
直接、声をかけられないで、ネットで、いつも小澤敏也の事を気にかけてくださる方に、私がわかりやすいように、「タンバリンTシャツ」を着て歩いていました。
「Bandido em Tama」という曲は、「多摩の不良」で、多摩地区出身の小澤敏也のテーマソングです。本人は、「俺は学級委員だったんだけどね」と、ちょっと不本意ぽかったのですが、運転中の小澤敏也が、ブラックエンペラーで有名な多摩地区のやんちゃな青年そのままです。バオバブのある吉祥寺から、小澤との帰り道は、ほぼ玉川上水ぞいの五日市街道の一本道。曲を聴いていると、小澤の助手席に乗っているスピード感が蘇ります。信号で止められて、舌打ちする。前髪を息であげてかきあげる。隣車線に抜かされると抜き返す。職務質問に笑顔で答え「ごくろ〜さまです〜」と、わざという。この曲を弾いているときの「やーそ」の顔がいい。身体全体で、「兄貴!」って、ついてきてくれている気がします。
「Dance,dance,Mugi」麦ちゃんは、小澤が赤ちゃんの頃から可愛がっていた北海道の女の子。昨年、お会いしたら、すっかりレディになられていました。「パ、パ、パ、パンデイロ〜〜」しか歌詞のない曲の中で、小澤の目が、やさしく、親戚のおじさんのように麦ちゃんを思う気持ちが感じられます。いつも、北海道から帰ってくると、デレデレに成長を感じて、思い出を振り返っていました。湿気のない、広い広い草っぱらを、元気な女の子が走り回り、それを長髪のおじさんが眺めている時の風。そんな映像を心に浮かべながら、みんなでパンデイロを叩いていました。
PPSのおなじみのナンバー。
もちろん、最高に盛り上がりました。
そして、
終演後、次の場がある「やーそ」を見送って、
打ち上げに向かう「バモスピカイア」と、ジングルジムと、PPSカメラマンMENGOさん。
「ハセタク」のパーカッションセットをみんなで分担して、運びつつ、中華屋さんに向かう道中。
なんだか、ファミリーを感じました。
音楽って、やっぱりひとつになれるんだと思い出しました。
たのしい打ち上げ。
かわらない、いつものメンバーのいつもどおりのおしゃべり。
『ナベの言うことってさ。結局は、いつも、最期には正しかったって、わかるんだよな。』
小澤が、カンカンに頭から湯気を出し切った後に、ふと言っていたことばが蘇りました。
ワイワイガヤガヤの笑い声ばかりのおしゃべりの中に、
実は、いろんな大切な話が混じっていたなぁ〜、という事が、一晩、寝てみて、
ふと、きづいた気持ちです。
VAMOS ブラジる!?でVAMOS ピカイア!良き、夜でした。