YUKOさんとお墓参り
まずは、ちょっと物語を聞いてくださいね。
これは、2013年の1月4日、楽団「ぺとら」の新年会の様子です。
この時に、小澤に頼まれていたテレビ番組の録画をみんなでみていました。
PPSに一時在籍をしていたパーカッショニスト古尾谷悠子さんが、現在暮らすブラジルのファベーラでの奮闘ぶりを収録した「世界の日本人」的な番組でした。
小澤は、いつもの指定席でお茶の間評論家として、いつものようにあれこれと言っているのですが、
この時には、ことさらに、テレビに向かって文句をいっていました。
「ゆうこちゃんの良さが全然でていない!」
ゆうこさんは、私から見ても、
小澤に一番愛されていた女性パーカッショニストだと思います。
こんな曲もつくっていました。
YU-KOという彼女の名前が入った曲です。
そんな彼女と、小澤が最後に会えたのは、2013年の9月。
娘さんをまるで、小澤は自分の孫のように愛おしいと思っていました。
ブラジルから、こちらにくるという調整の中に、小澤の墓参りを予定に入れてくださっていたので、
ご一緒させていただきました。
ちょうど、前日に、兄パーカッショニストの渡辺亮さんが、
「つるに見せたかった絵」
を、置き土産にしておいてくれたので、無事に受け取りました。
墓参りを済ませて、
小澤の楽器が置いてある場所にご案内し、
亮さんが「パンデイロヲタタケバ」で製作した「敏也苑」を丁寧に閲覧していただくと、
PPSで、ゆうこさんがパーカッションを担当されている時代の写真もありました。
娘さんに、
「ママね。昔、太鼓叩いていたんだよ。」
と、微笑みながら伝えていらっしゃる様子に、頬が緩みます。
写真家のDNAをお持ちの娘さんは、
車の中で、いろんな写真を撮影してくれました。
3歳、年少さんです。
大人たちは、久々の再会、つもる話で盛り上がる都合上、
日本のライブハウスでのアフロブラジルシーンを牽引していた小澤敏也の楽器がある空間において、
日本にマラカトゥを紹介する事に貢献したYU-KOさんをお招きしているのですが、
BGMだけは、娘ちゃんお気に入りの「キティズパラダイス」の「VIVAおどろーにゃサンバ」というところ、
小澤はきっと、
「好きだなぁ〜、そうゆうの。」
って、言って、笑ったな、と思いました。